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「スーパーエイト」

2011.06.29 Wednesday | by はつか
どうやら地球外生命体が出るようなのでSF物かなという程度の知識と
予告から漂うB級作品臭に対する防衛本能「期待しない」を発動させつつ見てきた。
感動の超大作、とは言えないけど、地上派で午後9時から放送する映画作品の
定番になりそうな良作だったのではないかと思う。
テーマが重くてしんどいわけでもなく、必要以上の恐怖感を煽るでもなく、複雑過ぎるわけでもなく、ご家庭で家族揃って楽しむ事ができるような映画。

以下ネタバレ注意。

SFものとして見たらきっと物足りない。
この映画は、地球外生命体の話ではない。

映画のエンドロールでは作中で主人公達が撮っていた映画が流れる。
殺人事件を追う刑事とそれを危険な予感がすると止める妻。
殺人事件の犯人はゾンビなのだ。
そのゾンビは化学工場で作られた薬品によって人から姿を変えていた事を突き止め、
工場に潜入する刑事。
薬の開発者から解毒薬を貰い受け、帰宅すると愛する妻がゾンビになっていた。
妻に解毒薬を打ち、ハッピーエンド。
そしてこの映画を作った監督(太った少年)がスーツに身を包み、パイプを咥えながら言う。
「この映画が、映画祭"スーパーエイト"で入賞する事は間違いない」(←記憶が曖昧なので超適当)

そう。この映画は単純明快。
子供たちが映画を撮るさまを描いた作品だったのだ。
私はここでドミノがガタガタガタと倒れ、
ひとつの絵が浮かび上がるようなカタルシスを覚えた。

映画監督を務めていた太った少年がもう映画は撮らない、と言うと
主人公は「どうして? 良い映画になるよ、続きを撮ろうよ」と反発する。
そして主人公手製の列車の模型を爆破させる事を拒否したから拗ねているのかと問う。
「違う。お前、あの列車事故の夜からおかしいぞ」と答える。
このシーン。このシーン!
そう。列車事故だ。駅で映画を撮っていたら列車に自動車が正面から突っ込み、
大きな爆発は起きるし、空軍が色々調べてるし、犬は本能的に街から逃げて行くし、
人々は行方不明になり、不気味な停電が起きている。
誰もおかしくならないわけがない。

でも、この映画は。「スーパーエイト」であって、「未知との遭遇」ではない。
「列車事故の夜」に、彼らはアリスと出会ったのだ。
素敵な少女アリスと心を通わせてから、彼らはただの友人ではいられなくなった。
恋のライバルになったのだ。

ここでの少年の言葉の選び方がうまい。
「列車事故の夜から」。
はあ。なんと耽美な言葉だろうか?
これは即ち「アリスに出会った夜から」なのだ。
語り尽くせない瑞々しさの源泉がここから湧き出ている。

全ての失踪事件も盗難事件も停電も空軍が物々しく捜査しているのも、
ただの背景に過ぎない。
彼らにとってそれはバックグラウンドミュージックのようなもの。

アリスを救い出しに地球外生命体と対峙してる時でさえ
何だかピントが合わないみたいだった。
本来ならそこが映画の見せ場だろう、どうして盛り上がらないのか。
私はもう一度言う。
この映画は「スーパーエイト」なのだ。

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